日本の太平洋各地で水揚げされるサバは秋が旬で、「秋サバ」と称される。太平洋沿岸を回避するサバは、伊豆半島沖で春頃に産卵し、餌を食べながら北上する。特に北海道沖での海域は、プランクトンが豊富にありサバは丸々と太るが、脂肪分は皮と身の間などに貯められ、身に均等に回っていない。このサバが産卵のために南下を始める時期が9月-10月頃であり、その時期のサバは脂肪が身に入り込み、身も締まって風味は格段に上がる。特に八戸沖で水揚げされる「戻りのサバ」は最良とされている。北上するサバと南下するサバとでは脂肪含有率が全く違うが、脂肪含有率の多い順は北海道沖→八戸沖→三陸沖→常磐沖→銚子沖→伊豆沖となる。九州沿岸で水揚げされるサバは、冬が旬であり俗に「寒サバ」とも称する。真鯖の漁場が韓国の済州島辺りになってきている。